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障害者の所得倍増議連で高工賃事業所を視察

超党派の国会議員でつくる「障害者所得倍増議員連盟」は12月17日、千葉県の富津市にある知的障がいのある方たちのための就労継続支援B型事業所「アロン アロン オーキッドガーデン」(那部智史理事長)を視察し、山口和之も参加しました。

B型事業所の平均工賃が月額1万5000円と非常に低いことが大きな問題となっていますが、同事業所は胡蝶蘭の栽培・販売によって工賃10万円を実現するなど注目を集めています。

収入を生む秘密は、「苗のオーナー」という独自の寄付のシステム。オーナーは、一口1万円で苗を10本買い、翌年には1本1万円相当の苗がプレゼントしたい人のところに届けられます。残りの苗9本分は事業所で栽培した後、一般企業などに販売され、その分が収入となる仕組みです。苗のオーナーは現在1000人で、それぞれのオーナーがさらに販路拡大に協力してくれたそうで、全国1500社の慶弔で胡蝶蘭を出荷しているそうです。

障がい者の全体的な所得向上には、公的な支援のさらなる充実が必要不可欠ですが、胡蝶蘭という高付加価値の商品を扱った着眼点、そして苗のオーナーシステムによる寄付など、創意工夫を生かした経営感覚、和気あいあいの職場環境、温室内の環境を最適に保つコンピュータ制御のシステムなどは大いに参考になりそうです。